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「Saut du Lit」というフランス語は「ベッドから飛び起きる」を意味し、あるフランス人のお客様が「素晴らしい朝、寝ぐせのままコーヒーを飲むようなワクワク感」と教えてくれました。彼女の言葉からこのブレンドは“Saut du Lit”と名付けました。
Nem Coffee & Espresso 東京・広尾にあるカフェで、渡邉拓実さんと章代さんが夫婦で経営。メディア露出は少なく、知る人ぞ知る存在です。撮影禁止の店内は、お客様がコーヒーに集中できるようにとの配慮から決まりました。
拓実さんは幼少期からコーヒー好きで、ファッションや家具店での経験を経てバリスタとしてのスキルを磨きました。
章代さんは多忙な時期に体調を崩したことがきっかけでコーヒーに目覚め、焙煎の会社に転職しました。二人は出会い、共に店を開く夢を実現させました。
「Nem」の由来は「合歓木」(ネムノキ)。「共に喜びを分かち合う」という意味がふたりにとって特別な響きを持ち、店名にしました。営業時間も太陽のリズムに合わせ、環境に優しい取り組みも行っています。
人気メニューの「メープルシナモンラテ」は、カナダ産のメープルシロップとシナモンを使用し、健康的でビーガン対応。多くの常連に愛される味で、特に近隣の大使館関係者から別れを惜しまれています。
二人はこの場所を何よりも大切に考えています。店舗を増やすことで規模を拡大するよりも、一つの店にこだわり、ここでしか味わえない特別な体験を提供することに重きを置いています。
大量生産ではなく、一杯一杯に心を込めて丁寧に提供することこそが、二人の目指すカフェの在り方だと信じています。
そのため、質を追求し続けることが、お客様にとっても自分たちにとっても最も価値ある選択だと考えているのです。